借金返済中に株の信用取引へ手を出したらどうなったか──低位株で痛感した失敗談

借金を抱えていた当時、返済のプレッシャーと焦りから「何とかしてお金を増やせないか」と考えていました。
手軽に始められて、少ない元手でも増やせる──そんな希望を感じたのが株でした。

最初はニュースを見たり、SNSで「この銘柄が熱い」と言われているものを買ってみたり。
いわゆる“なんとなく投資”でしたが、最初のうちは少しだけ利益も出て、「これならいけるかも」と思ってしまったんです。

けれどその小さな成功体験が、僕を無謀な方向へと導きました。
気づけば信用取引に手を出し、低位株の値動きに振り回され、最終的には損失を抱えて塩漬け……。
「借金を減らすために始めた投資で、さらにお金が減る」という皮肉な結果に終わりました。

今回は、そのときの失敗を振り返りながら、なぜ焦りと自信が危険だったのかをまとめていきます。


信用取引と低位株に手を出した理由

返済の重圧で心が追い詰められていた僕にとって、「短期間でお金を増やせる可能性がある」という言葉は魔法のように響きました。
信用取引なら、少ない資金でも数倍の金額を動かせる。低位株なら、小さな値動きでも大きな利益になる──そう信じていました。

借金を返すために、リスクを取ることを「必要な挑戦」と勘違いしていたのです。
今思えば、冷静な判断力を欠いた典型的な“焦り投資家”でした。


上がると思って買った銘柄が真逆に動く

最初に買った低位株は、SNSや掲示板で話題になっていた銘柄でした。
「次の材料で上がる」「ここから仕込めば2倍になる」──そんな言葉を信じて買いました。

ところが現実は逆。期待していたニュースが出ても株価は下がり続け、含み損が増えていきます。
追加でナンピン(買い増し)すれば平均取得単価が下がると思って買い増しましたが、結果はさらに深いマイナス。

気づけば、証券口座の評価損益が真っ赤に染まり、スマホを見るたびに胃が痛くなる日々でした。


信用取引の怖さを身をもって知った

さらに悪いことに、信用取引を使っていたため、株価が下がるたびに「追証(追加の入金要求)」が発生しました。
現金の余裕がない中で追加資金を入れるのは無理があり、ついに強制決済。
残ったのは損失だけで、返済計画は完全に崩壊しました。

この経験で学んだのは、「信用取引は“借金の上に借金を積む行為”」だということ。
冷静に考えれば、返済中の人間がレバレッジ取引をするなんて矛盾そのものです。


塩漬け株の末路

強制決済を避けるために、別の低位株を「長期保有すれば上がるはず」と信じて放置したこともありました。
しかし、現実は非情で、下がり続ける株価をただ眺めるしかありませんでした。
「いつか戻る」と自分に言い聞かせながら、実質的には資金が凍結されたまま。

株を始めた当初の「資産を増やしたい」という目的は消え、
最後は「損を確定したくない」という感情だけが残っていました。

この“塩漬け期間”が、精神的にも金銭的にも一番つらかったです。


失敗から学んだこと

この経験から痛感したのは、知識も余裕もない状態で投資に手を出すべきではないということです。
信用取引は、資金がある人が戦略的に使うものであって、焦っている人間がやるものではありません。

また、低位株は「安いから安全」ではなく、むしろ「安いには理由がある」ことがほとんど。
結局、地に足をつけて働いて返済する方が、ずっと確実でリスクも少ないと気づきました。


まとめ:焦りは最大の敵

借金返済中の僕が株で失敗した最大の原因は、「焦り」と「一発逆転思考」でした。
返済に追われると、冷静な判断ができなくなり、都合の良い情報だけを信じてしまう。

もし同じように「投資で返済を早めよう」と考えている人がいたら、どうか一度立ち止まってほしいです。
投資は逃げ道ではなく、正しく知識と余裕を持って向き合うもの。
そして何より、借金を減らす最短ルートは“地味でも確実な返済”でした。


📌 あとがき
この失敗があったからこそ、今では投資を「増やす手段」ではなく「守る手段」として考えられるようになりました。
次の記事では、この経験をどう活かして再チャレンジしたか──「株でうまくいったときの話」を書いていく予定です。

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